モエルカゼ

「燃える風」とは天然ガスのことで、越後では地下に天然ガスがあることは、江戸時代から知られていました。
三条市如法寺の「火井(天然ガスが噴き出る井戸)」は越後七不思議の1つに数えられ、『北越奇談』という不思議な話を集めた書物で紹介されています。

明治初期からは家庭用燃料として利用され、昭和に入ると、大工場の工業燃料となりました。また、新潟交通では昭和22(1947)年から天然ガスを燃料としたバスを走らせていました。さらに、昭和25(1950)年、国鉄車両にも利用され、「ガスカー」と呼ばれていました。
しかし、水溶性ガスであったため、地盤沈下を招き、ガス井戸の全面採取禁止がされました。